もう随分前のことですが、昭和60年8月21日より4泊5日で箱根の芦ノ湖湖畔ロッジで組織革新研究会に参加しました。そこで主催者の一人であられた小林茂講師(元SONY厚木工場長)のお話しで感銘を受けました。
労務課長から、タイムカードについて、遅刻する者から頼まれて、他人のものをいっしょに押していく者がいる。この様な不正を許すことができないから、これを取り締まる監視員をおきたいとの提案がなされた。氏はタイムカードを廃止する決心をされました。氏は我々はトランジスターラジオを作るために工場にきている。タイムカードをごまかすような気持では良いトランジスターラジオは作れない。良い製品を作ることによってお客さんから信頼され売れるのだと一時操業をストップさせ従業員の方々に訴えられたとのことです。従業の方々も納得されそれ以後始業ギリギリの時間にタイムカードを押すのではなく始業時に仕事に取り掛かったとのことでした。このような精神が世界に羽ばたくトランジスターラジオを生産することができたのだと若い私の心に焼き付けられました。
本当に信じられない大企業の不正が連続して報道されています。以前勤めていた前の学校の卒業生からこんな話を聞いたことがあります。彼は自動車の整備士でした。ある時、大手の自動車会社に勤めていたお客さんが「ちょっと変な音がするから」見て欲しいとの依頼がありました。彼は丁寧に見たのですが特に異常は見つかりませんでした。その事をお客さんに伝えるとお客さんは「俺たちはいい加減な気持ちで車は作ってはいなかった。もう一度しっかり見ろ」と言われたとの事です。彼は車製造に携わっている方々はプライドを持って働かれていたのだと感動して修理に励んだとの事でした。
モノづくりでそのようなプライドが良い製品を生産する事ができたのではないでしょうか。大企業の不正は残念でたまらない思いで一杯です。
ちょっとした温かい一言
2017年10月20日
9月上旬胆嚢炎で胆嚢摘出手術を受けました。麻酔から覚める時の激痛は情けない事ですが
この世の終わりでもいいと思ってしまいました。4日目一般病棟に移る事ができホットしたところですか24時間点滴をしていなければならず、トイレが近く度々尿意をもようしました。看護師さんからはベットから離れる時は呼んで下さいと言われていました。しかし何度もお願いするのが申し訳ない気持ちでした。トイレまで付き添ってくださる看護師さんに申し訳ありませんね、と言いますと「いやいいですよ」とのお答えでした。次の時の看護師さんにも同じように申し訳ないとのことを話すと「いや何度でも遠慮なく呼んで下さい。」とのご返事でした。私は、「何度でも」という言葉に気が楽になり安心してお願いする事がてきるようになりました。ちょっとした一言がとても大切と身をもって感じる事ができました。学園に復帰したら子ども達にちょっとした一言を大切にして接していきたいと心に誓いました。